[medarot a wars] 
第3話 悪夢の騎士「ナイトメア・ナイト」

奈央に勝ってから30分は立っただろうか…既に辰也は家に帰りメダロット研究所舎林支部へ着いていた。

ガイスト「おせぇなぁ…さっきの女と竜介のやつ…」

ガイストはさっきの戦いからずっとメダロッチに戻っていない。

辰也「おいおい…いい加減にメダロッチにもどれ!!」

ガイスト「しばらくは戻りたくねえ…何か俺を引き寄せるような感じがあるんだ…」

辰也「ふ〜ん…」

こんなことを話しているうちに竜介が来た。

竜介「待たせたな…んで?どうだ?誰か見つかったか?」

辰也「まぁ見つかったぜ!!このメンツなら必ず地区予選は勝てる!!」

竜介「期待しておくぜ?」

竜介が来た後すぐに奈央も研究所に来た。

奈央「おまたせ〜」

それを見た竜介がちょっとためらった。

竜介「おい…まさか奈央が3人目か………幼馴染メンバーじゃねえか!!まぁ奈央は確かに強いがよー…」

現に竜介は奈央に一回も勝っていない。と、いうより歯が立たない。

奈央「えぇ〜竜介がチームにいるの?…勝てなさそうじゃん…」

別に竜介は弱いわけじゃない。むしろ校内ランキング18位と、微妙な数字だが全校生徒720人いる学校なのでかなり強いほうだ。 ちなみに奈央は5位、辰也は532位である。(辰也が余りにも低いのはガイストが格闘パーツを着けていた頃だった為である。)

竜介「何を!!辰也なんか532位だぞ!!俺より514位も下じゃねーか!!」

奈央「でも私のドレットを倒したもん。あんたはドレッドにかすり傷ひとつ付けられないじゃない。」

竜介「な…うそだろ?」

竜介は自分が一番弱いのかと思いショックを受けた。

辰也「…そろそろ研究所入らない?」

竜介「あぁ…そうだったな…行くか。」

奈央「そうだね…」

3人は研究所の中に入っていった。この研究所は世界的に有名なメダル専門の研究所である。 最近はメダロットについても少しやっているが…なぜ世界的に有名かというと、 この研究所の所長がメダル研究で一躍名を馳せた「出本博士」という人だからであり、彼の研究はメダロット研究に多大な財産を残したからだ。

辰也「さてと…受付で登録を済ますか…すいませーん。」

忙しそうな受付の人がこちらに気づいた。

受付「はい?どんなご用件でしょうか?」

辰也「えーっと…メダロットの出場登録をしたいんですけど…」

受付「かしこまりました。では、この紙にお名前と出場メダロットの名前をお書きください。その後メダロッチのデータを参考にパーツのデータを取ります。」

辰也「あ…分かりました。」

辰也はまっさらな紙を書き始めた。よく見ると名前を書く欄しかなかった。

辰也「手抜きだなぁ…」

思わず本音が出てしまった。ここで奈央が受付に話し始めた。

奈央「ねぇねぇ…ここに新種のメダルが運び込まれたって本当?」

受付「それはまだ詳しいことが分からないのでハッキリとは言えませんが相当古代の物のようです。それ以上はトップシークレットです。」

奈央「えぇーなにそれー!!」

竜介「なぁ奈央?それって何だ?」

奈央「えぇぇぇぇぇ!!知らないの!?つい最近ここらで工事していた作業員が偶然発掘して売りに来た新種のメダルよ?まさか本当に知らないの!?」

竜介「知らなくて悪かったな!!」

奈央と竜介が話していた間に辰也はメダロット登録を全て終わらせていた。

受付「メダロットに異常なしです。これが自作メダロット参加データです。メダロッチの中にインポートしておいてください。」

竜介「まぁメダロッターには異常はあるけどな。」

竜介のキツイ言葉が辰也に炸裂した。

辰也「う…まぁインポートして今日は解散ってことで…」

「辰也くーん!!竜介くーん!!」

何処からかこの二人にとって聞きなれた声がした。

辰也「ん…この声は…」

ガイスト「あのメダル馬鹿の声だろ。」

辰也「お前まだメダロッチに戻ってなかったのか…」

ガイスト「お前がメダロッチに戻してないからだろ!!」

辰也「自分で戻すなって言ったんだろ。」

ガイスト「まぁそうなんだけどな…」

「あの〜〜」

辰也「行こうか…竜介…奈央…後ガイストも」

3人と1体は声の主の元に行った。その声の主は先ほど説明した出本博士だった。

出本「久しぶり〜元気だった?…おや?そこの女の子は?」

奈央が自己紹介しようとしたら竜介が言ってしまった。

竜介「あぁ…こいつは奈央。俺らの幼馴染。」

出本「そうか〜奈央ちゃん宜しくね…僕は…」

竜介「これが有名な出本博士。いつもいないんだよね〜」

出本「先に言わないでくれよ……それよりもガイスト…元気?」

ガイスト「あぁ…元気だが…それよりもそのデッカイ機械に入ってるメダルって…まさか…」

出本「お!!よく分かったね。君の予想通り、それはレアメダル…つい最近発掘されたやつね。…レアメダル通し何か通い合うものでもあるのかな?」

ガイスト「あぁ…さっきからいやな気配もするがな。」

出本とガイストはしばらく話し続けた。

奈央「ガイストってレアメダルなんだ…」

竜介「あぁ…俺のイオタもレアメダル。小5位の時に博士が追いかけてた泥棒犬を捕まえたら、その口にくわえていたメダルを俺らにくれたんだよね。」

奈央「ずいぶん嫌な出会いね…」

辰也「あぁ…最初のガイストのメダル唾液まみれだったっけ?」

竜介「俺のもな…」

奈央「……何よそれ。」

しばらく3人は黙っていた。ガイストと出本の話もそろそろ終わるようだ。

その時だった…研究所の2階の方だろうか…大きな爆発音がしたのだ。

出本「ん?なんだ!!連絡を取ってみよう。此方出本!!2階研究部!!何があった!!」

出本は無線で連絡を取ってみた。するとすぐに2階から返事が返って来た。

2階研究員「侵入者です!!敵は1体…メダロットです。何か言っていますが聞き取れません!!」

ガイスト「ちっ!!嫌な気配はこれだったのか!!行くぞ!!辰也!!」

ガイストは2階に全速力で走っていった。

辰也「おい!!待てよ!!」

辰也もガイストを追うように走っていった。

竜介「じゃあ俺らは…」

奈央「行くわよ!!いい練習相手じゃない!!」

奈央も2階へ行ってしまった。

竜介「あぁー分かったよ!!行けばいいんだろ!!」

竜介もしぶしぶ行くことにした。

竜介が走り出した頃、辰也とガイストは2階についていた。見渡すと後方50mの所にメダロットの姿があった。 そこで辰也たちは信じがたいものを見てしまった。

辰也「おい…あのメダロット…人間に刃を向けているぞ!?」

ガイスト「やばいな…あいつ…3原則が無いのか?」

辰也「助けるぞ!!ガイスト!!」

ガイスト「あぁ!!元々その気だ!!」

二人は再び走りそのメダロットに近づいていった。段々とその姿が見えてきた。その姿は余りにも不気味な姿をしていた。 右腕に大鎌、左に大剣をもっている。後は黒いマントで隠れていてよく見えない。

辰也「ガイスト!!ライフル発射!!」

ガイスト「まっかせな!!」

ズキューン!!…当たったのだろうか黒マントのメダロットが此方を見た。

黒マント「誰だ…私の邪魔をする愚か者は…」

ガイスト「その人を開放しろ!!」

黒マント「ほう…威勢のいいやつが紛れ込んできたか…いいだろう、時間もたっぷりあるし相手をしてやる。」

ガイスト「くぅ〜生意気な野郎だぜ!!辰也!!命令を!!」

辰也「あぁ!!距離をとってライフル発射だ!!」

ガイスト「うぉぉぉぉぉ!!」

ガイストのライフルは確実に当たっていた、だが黒マントのメダロットはビクともしない。

黒マント「…それだけか?ならば此方も行くぞ!!」

そう行った後右腕の大鎌を変化させた。

辰也「変化型メダロットか…大口叩いておいてそこまで強くは無いようだな…」

黒マント「どうかな…少なくとも俺はお前らが知っているメダロットではない。」

黒マントのメダロットの腕は大きな弓へと変化した。大きいというよりは無駄にでかい。その弓は自分の身長をはるかに超している。

ガイスト「なんだあれは…見た事ねえパーツだな…」

黒マント「当然だろう…私の変化型パーツは私自身の別パーツにしか変化されないのだからな」

辰也「そうか…一時期流行ったな…お前みたいなメダチェンジ型タイプが…」

このようなタイプは昔田舎で流行った。都会でメダロットが沢山売れてしまうから田舎への供給は少ない。 そのためある業者は考えた。メダチェンジは純正でしか出来ない。しかし右腕や左腕を付け替えても変形できるようにするには… そう、右腕、左腕を頭と脚部に対応させてやればいい。つまり右腕左腕の純正になるバリエーションを2通り3通り作ってやればいい。

辰也「…それを応用したのか。」

黒マント「人間にしては頭がいいな…そうだ。私の変化パーツは限定変化。右腕も左腕も自分の別の純正パーツにしかならん!!」

ガイスト「訳わかんねぇ…」

黒マント「さてと…この弓の能力を見せてやる…」

弓を引き始めた。あの弓の能力はどんな物なのかは非常に気になる。

黒マント「発射!!」

余りにも早かった。避ける暇も無くガイストに刺さった。

ガイスト「ちっ…何のこれしき…」

メダロッチ「脚部、右腕にダメージ65%」

ガイスト「くらえ!!必殺ガトリング!!」

ガイストのガトリングは全弾当たった、その割りにぜんぜん聞いていない。

ガイスト「嘘だろ…」

黒マント「本当だ。現実をよく見ろ。今のお前に私は倒せん。」

ガイスト「ちっ…この野郎…もう我慢の限界だ!!ぶん殴ってやる!!」

辰也「まて!!今攻撃したらやられるだけだぞ!!」

ガイスト「知るか!!こいつの減らず口叩きなおしてやる!!」

ガイストは射撃型であるにも関わらず突進していった。

黒マント「ソロソロ遊びは終わりだ…」

黒マントのメダロットは今度は左腕を変化させた。どうやらマシンガンのような腕になった。

黒マント「お前をいい夢の世界に連れて行ってやろう…」

ガイスト「うおぉぉぉぉぉぉぉぉっ!!」

ズガガガガガガガガガガガガガガガガガガ!!

黒マント「逝ってらっしゃい…マスタグ…いい夢見ろよ。…見れるものならな…」

ガイストはそのまま地べたに倒れた。装甲がほとんどすべて撃ち砕かれていた。

メダロッチ「ガイストビートル…頭部へのダメージ100%…機能停止…」

辰也「………………………」

辰也は声が出なかった。あんなにもあっけなくガイストが倒されてしまったからだ。

ロボトルが終わった頃だ…奈央と竜介が到着した。

奈央「…ガイストやられたの?」

辰也「あぁ…あいつは強すぎるよ…」

竜介「仇取りだ!!イオタ転送!!」

竜介のメダロッチからイオタスタッグが転送された。

黒マント「貴様らとの遊びは終わった。さぁ…答えてもらおうか…死んだ振りしたって無駄だ…それとも本当に殺してやろうか?」

黒マントのメダロットが問いただしてるのは先ほど襲い掛かられてた研究員だった。

研究員「知りません!!知りません!!僕みたいな一般研究員はメダルの秘密など知りません!!」

黒マント「失せろ!!」

そう言うと銃口を研究員に突きつけた。

研究員「ひぃーーーー助けてーーーー!!」

竜介「イオタ!!あいつを切りつけろ!!」

イオタ「御意!!任せておけ!!」

黒マント「邪魔をするなぁぁぁ!!」

ズバーン!!という音が鳴ったと思った頃には黒マントのメダロットの銃口から煙が出ていた。

気がつくとイオタの頭部に穴が開いていた。

メダロッチ「頭部パーツにダメージ150%機能停止…スラフシステム故障…」

黒マント「もう一発…」

再び銃声が鳴った…狙いは奈央のメダロッチだった。避ける暇も退くメダロッチのベルト部分を撃たれメダロッチは吹っ飛んだ。

奈央「きゃっ!!メダロッチが飛ばされた…これじゃあメダロットが転送できない…」

黒マント「俺の名前はナイトメア・ナイト…またいつか会うだろう…」

再び銃声が鳴ったと思ったら既に黒マントのナイトメア・ナイトは消えていた。

竜介「まさか…全く歯が立たないなんて…」

奈央「あいつ…強すぎでしょ…」

辰也「…!!おい!!救急車呼べ!!」

辰也が見たものは血だらけになっている先ほどの研究員の姿だった。
第3話 悪夢の騎士「ナイトメア・ナイト」完 
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