現在は2006年。あの太平洋戦争が終わってから61年の年になる。
「今更田舎に行くなんて面倒だなぁ・・・」
彼は村松武志。今年高校2年生になった。
「仕方ないだろ兄貴・・・例年の行事なんだから。それに婆ちゃん家のドッグファイトゲーム楽しいじゃん」
彼は武志の一歳違いの弟、村松龍太。兄と同じ高校に通う高校一年生である。
武志:「まぁな・・・あそこまでうまく出来たゲームは無いからな。」
そのゲームとは自分がパイロットになり敵機を追撃しミッションを成功させるというどこにでもありそうなゲームだが、自分の亡き爺さんが作った戦闘機の性能を忠実に再現しているゲームである。
彼らは電車に揺られ外を眺めている。気がつけば雨が降ってきた。今日一日やみそうに無く雷なども落ちるそうだ。
龍太:「兄貴!!広島駅が見えてきたよ!!」
武志:「じゃぁ婆ちゃん家行ってゲームやろうぜ!!」
二人は面倒くさい事など忘れ電車を降り駆け足で婆ちゃん家に向かった。
武志:「前来た時と変わってないなぁ〜」
龍太:「おっ!!見えたぞ!!よっしゃぁーーー!!今日こそ兄貴に勝つ!!」
武志:「やれるもんならやってみな!!」
こうして兄弟は婆ちゃん家についた。家の前には婆ちゃんが出迎えてくれている。
婆ちゃん:「おやおや・・・そんなに急いで・・・いつもの奴準備してるからね。」
やはり兄弟が考えることはすべて分かっていたらしい。
武志:「それじゃぁ・・・お言葉に甘えて・・・」
龍太:「早速やるか!!」
そのまま兄弟はそのゲームにのめり込んだ。飯を急いで食い風呂に急いで入り、すぐにまた例のゲームに走った。
雨は婆ちゃん家についたときよりも強く。雷もすぐ近くに落ちているようだ。しかしそんなことに気づかずゲームを続けていた。
龍太:「ちくしょーーー負けたーーーーー」
武志:「でもこれで100対100・・・次が最後の勝負だ!!」
龍太:「ならば自分の本来の力が出せる零戦でどっちが敵を多く撃墜できるか勝負だ!!」
武志:「零戦は得意中の得意だぜ!!いくぞ・・・」
ブォォーーーンというプロペラの音が鳴り空母から飛び立った。
その時だった。今までに無いくらいすごい雷が兄弟の部屋に落ちたのだ。
兄弟たちはそのまま倒れこんだ。
プロローグ完 第一話
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